瀬川っ子 頑張っています!

2016年1月の記事一覧

花丸 「食は文化」子供達に伝えていくべきもの。

 1月の行事予定を見てみると1月24日~1月30日は、「全国学校給食週間」となっており、この期間には、福島県の「浜通り・中通り・会津」の郷土料理が献立に上がっています。各地区・各地域にその土地独特の食べ物があり、そこには、その土地の実態に応じて、食生活を豊にしていこうという先人の知恵が詰まっています。
 伝統的なお正月の料理であるおせち料理について調べて見るとそれぞれの料理に意味があり、そこには、人々の願いが込められていることが分かります。

 「おせち」料理の意味は?・・・・・・・(パナソニックキッズスクール「ふしぎ図書館」より)

「おせち」というのは、「お節句(せっく)」が短くなったもの。5月5日の子どもの日の事を「端午(たんご)の節句」と言いますが、あの節句の事です。節句には、元々神様と一緒に食べると言う意味があって、田畑で採れた物を神様に供えた事から始まりました。こうした節句は、1年で何回もあって、おせち料理とは、最初は、お正月だけのことではなかったということです。
 おせち料理ができて来たのは江戸時代。神様にお供えするだけでなくいつも料理している人が正月の三が日ぐらい休めるようにと言う優しい意味もあって作られるようになったという事です。そして、料理一つ一つにも意味が込められていました。
 ・こぶ巻きは「喜ぶ」に通じる。
 ・栗きんとんは、お金が集まるように。
 ・黒豆は、まめにコツコツ働けるように。
 ・数の子は、子孫繁栄。
 ・カタクチイワシは、ごまめ(五万米)とも言って豊作を願って。
 ・エビは、腰が曲がるまで元気で暮らせるように。
 ・カマボコやなますは、紅白にして縁起良く。
 
  
 また、前述した「おせち」料理ですが、これも土地柄によって少しずつ違っています。
 私のふるさとである「南会津町」では、お正月のおせち料理に必ず「サメの煮付け」が出ます。娘は、お気に入りらしく喜んで食べていますが、この「サメの煮付け」を見ることは、他の地域ではあまりないように思います。では、なぜ会津町では、「サメの煮付け」を食べるのか。それは、海から遠い山の中だからという事だと推測します。ウィキペディアによると『サメ肉はトリメチルアミン-N-オキシドおよび尿素の含有量が著しく高いため、食中毒の原因となるヒスタミンの生成が抑制されるうえ、酸化による脂質の変敗も起こりにくい。このため保存性が高く、2週間ほど経過したものでも刺身として食べられており、冷蔵技術が未発達だった頃から山間部で生食できる魚として重宝されていた。』と記載されています。要するにサメ肉は腐りにくい。そのため、冷凍技術など発達していなかった時代、海から離れたこの地域にとって、サメは重要なタンパク源であったことから広く食べられるようになり、現在もそれが受け継がれているものと思われます。

 伝統的な食べ物には、その土地の先人の思いや願いそして工夫が詰まっていることを、機会ある毎に子供達に伝えていきたいと思います。そして、それらの料理を子供達にも是非受け継いでいってもらいたいと思います。
 
 ↓ 南会津町で食べられているサメの煮付け