3月3日は
「耳の日」と言われています。
人間には、なぜ『耳が2つ』、『口が1つ』ついているのでしょう。『口は1つ、耳は2つ。されば、言うこと少なくして、多く聞くことよかりけり!』。そう、まず、『聞く・聴く』ことなんだ、ということです。『聞く』は文字通り、音・声を耳に感じること、耳そのものがもつ役割そのものです。しかし、少し字が難しくなる『聴く』 とは、いったいどんな耳を保てばよいのでしょう。
『傾聴』という言葉があります。その意味は、「耳を傾けて熱心に聞くこと」ということです。いわば、『聴く』は、心を入れ、耳を2つしっかりと話しをする相手、人、物事に近づける、ということ、耳を生かす役立てることなんだ、ということです。
2つの耳は外に開かれています。言葉は出さないけれど、何か「聞き取ろう、聞き取ろう」 としています。それも、右の耳・左の耳、頭の全部を巡らして、公平に、人の話・自然の声を聞き取ろうとしているのです。しかし、口は1つ。それだけになお大切です。
『言葉は手に似ています。握って人を突くことも、広げて人を抱くこともできます。人を突き刺す言葉もあり、抱き寄せる言葉もあります』
2つ聞いて、1つ話す。口は人を思いやる言葉のためにこそ、生かしていかなければならないと思います。