日曜日の夕方、テレビをつけると、名曲「さとうきび畑」をモチーフにしたスペシャルドラマ「サトウキビ畑の唄」がやっていました。2003年の作品で再放送もされています。第二次世界大戦下の沖縄で必死に生きた家族の姿を描いた名作です。いつも明るくユーモアを忘れない父と、聡明で美しい母。そして、そんな両親に育てられた5人の子供たちが、ある日突然戦争という波にのまれ、次第に追い詰められていく姿が描かれています。テレビをつけた時はもう後半でした。主人公はけがをして動けないアメリカ兵を見つけます。上官から「殺せ」と命令されたときの言葉、「私は人を殺すために生まれてきたんじゃない」という心からの叫びは、戦争の無益さ、平和の尊さを教えてくれます。涙を流しながら見ていました。
6月23日は、沖縄戦が終了した日、戦後71年目の「慰霊の日」です。日米合わせて20万人以上の命を奪いました。そのうち、住民の犠牲は9万4千人に上り、沖縄県民の4人に1人が命を落としたのです。最後の激戦地となった糸満市摩文仁の平和祈念公園では沖縄全戦没者追悼式が行われ、平和の誓いを新たにします。
【知事メッセージ(一部)】
私たちは、沖縄戦をとおして、戦争の愚かさと平和の尊さを身をもって学びました。この教訓を次の世代に継承するとともに、沖縄の歴史と風土の中で培われた「平和のこころ」を世界に発信し、平和な未来を築いていくことが、私たちに課された大きな責務であり、使命であります。「慰霊の日」は、この冷厳な歴史的事実を厳粛に受け止め、戦争による惨禍が再び起こることがないよう、人類普遍の願いである恒久の平和を希求するとともに、戦没者の霊を慰める日として定められています。