丸森日誌

日々の雑感をつれづれに・・・

運動会で目指すもの

ある町がオーストラリアのある都市と友好都市を結んでいた関係で、児童引率でオーストラリアの学校を訪問したことがある。その学校は校庭がなく、体育の授業もなかった。しかし、近くの運動場で、日本の運動会のような「アスレチックフェスティバル」を行っていた。マーカーを並べてつくった手作りのトラックを使って、800m走をしていた。そのレースを見ていて驚いたことがあった。それは、20名ぐらいで走っていて、1着から3着が決まった瞬間、先生方がまだ走っている子どもたちに「はーい、おわり、おわり」と合図して途中でやめさせたのだった。びっくりした。なんという合理主義。入賞者が決まれば、もうそのレースは用済みなのだ。日本ではそんなことはありえない。全員最後まで走らせるところだ。結果第一に考えればこうなるのかもしれない。今、運動会の練習の真っ最中。子どもたちは暑い中、頑張って走ったり、演技したりしている。徒競走では、たとえ何番になろうとも、全員ゴールまで走る。それは、入賞するためだけが運動会の目的ではないからだ。運動会でめざすもの。それは、最後まで本気・全力で、あきらめずにがんばること。自分の演技も、応援も、係の仕事も、開閉会式の姿勢も、あいさつも、全てにおいて本気・全力で頑張る。その姿こそが、「かっこいい」のである。そういう「かっこいい」姿を、お家の人や地域の人に見せられるよう、全校生で取り組んでいる。

地域に思う

もう少しだなあと思っていましたが、気がつけば、30000アクセス越え。訪問いただいていた皆様に感謝。そして、今後も充実した記事を掲載していくことを目指します。さて、堂山王子神社の春季例大祭に行ってきました。まず、この神社は「国指定重要文化財」になっています。興味深いことに、この神社の入口には「鐘楼(鐘撞き堂)」があります。普通、鐘楼は寺院にあるもの。なぜ?さらには、本殿の中央の鈴が「鰐口(わにぐち)」になっています。これもお寺にあるもの。実は、この堂山王子神社は、非常に珍しい、神社と寺院の合体したような造りになっているのです。そこには歴史的な背景もあるようで。それにしても、今回の堂山王子神社の巫女舞いも、昨年度、堀越の明石神社の巫女舞いや遠山沢の三匹獅子にもお邪魔して共通して感じたことがあります。それは、この地域がこういう昔から伝わっていることを大事にして、そこに子どもたちが関わっていること。そして、こういう行事を通して、地域で子どもたちが育てられているなあと感じることです。すごくいいことだなあと、改めて思います。

自信と誇り

月曜日に新年度がスタートして5日間。まず、この5日間、全校生103名は誰一人お休みすることなく登校してきた。すばらしいことである。そして、毎日登校してくれた子どもたちと、送り出してくれた保護者の皆さんに感謝である。これで、早くも全員登校日は5日。昨年度の76日間を越えて、新記録を目指したい。このように毎日学校に来る子どもたちは、学校では異年齢集団となる。朝の集団登校から始まり、休み時間のふれあい、縦割り班での清掃、そして特設部活動などで、様々な学年と関わりながら生活している。当然、一番から体を動かし、小さい子のお世話をしてくれるのは6年生である。学校での異年齢集団を支えてくれているのが6年生。ここで、大事にしていきたいことは、この6年生の子どもたち一人一人に、6年生としての「自信」と「誇り(プライド)」を持たせることである。全職員が一丸となって、学校を支えてくれる6年生に、いろいろな場面で感謝の言葉をかけ、次なる活動への意欲付けをしていく。そうして、6年の子どもたちは、学校のため、下級生のために、役に立とうとするリーダーに育っていくのだ。

校歌に思う

学校案内に本校の校歌が紹介されているので、是非見ていただきたいです。どうでしょうか。校歌っぽくない校歌だと思いませんか。学校名が出てきません。地域の山や川の名前も出てきません。そして、一番しかありません。さらに、題名(タイトル)がついています。そのタイトルは「輝く未来」。かっこいいです。個人的にすごく気に入っています。歌詞もいいです。「新しい船をしたて 大きな夢見て 漕ぎだしてゆこう 広い世界へ 漕ぎだしてゆこう 」この歌詞の部分を歌う時、私はあるアニメのシーンを思い浮かべます。ご存じの方もいるでしょうか。かつてNHKで放送されていた「未来少年コナン」というアニメを。今はDVDでも出ています。このアニメのオープニングで、主人公の少年達が、船に乗り、海原を駆け出すシーンがあるのです。まさに、未来に向かって船を漕ぎ出す、この歌詞のイメージです。全校生でこの校歌を歌っていると、タイトルのとおり、輝く未来に向かって進んでいこうという元気な気持ちになります。いよいよ6日から、全校生103人で新しい未来に向かって、新しい船出です。

出会いと別れ

この時期に、いつも思うのは、教員という職業は、出会いと別れが宿命的な職業だということ。4月に、たくさんの子どもたちや先生方と出会い、そうして一年が過ぎれば、また多くの子どもたちや先生方とお別れをする。毎年毎年その繰り返し。だからこそ、大事にしたいのは、その出会いや別れが当たり前ではないということ。これは、「運命」。ちょっと違えば、出会うことがなかったかもしれない。だから、この運命的な出会いを大切にして、共に過ごせる日々を大事にしたいと思う。