丸森日誌

2016年2月の記事一覧

ボディ・イメージを育てよう!

今の子どもたちは、「ボディ・イメージ」が十分に発達していないといいます。ボディ・イメージとは「体の実感」のことです。具体的には次のようなことです。①自分の体の輪郭がわかる。②自分の体のサイズがわかる。③自分の体の傾きがわかる。④自分の体の力の入れ具合や抜き加減がわかる。⑤自分の体の伸ばし加減や曲げ加減がわかる。これらボディ・イメージが未発達だから、それが原因で次のようなことが起きます。周囲の人との距離感がつかめず、ぶつかりやすくなる。そのことで、不器用・雑・荒っぽいといわれる。自分の姿勢の傾き具合がわからず、姿勢がくずれやすい。そのことで、態度が悪い・やる気がないとみなされてしまう。力の入れ具合が分からないことから、他者への接触に鈍感で、逆に他者からの接触に敏感になる。そのことで、やった、やられたのトラブルが起きる。学校生活の中でも、このようなトラブルは、よく見かけます。その場合、行動面を指導するだけでは、なかなか解決しない要因の一つが、このボディ・イメージの未発達だと考えられます。子どもたち自身のボディ・イメージが育ち、発達するにつれ、そのようなトラブルは少なくなります。それには、日頃の生活の中で、体全体を使った活動やちょっとしたぶつかりあう経験を通して、加減を学んでいくしかありません。

入園・入学説明会を終えて

来年度の入園・入学説明会を終えた。1年前、この丸森日誌でも書いているのだが、本当に保護者の皆様には感謝である。お出でいただいた保護者の皆様には、こちらからの説明やお願いをしっかり聞いていただいた。なるべく不明な点がないように、準備の時に困らないようにと、説明資料も細かく、時間もそれなりにかけてお話しさせていただいた。それらを、最後まで聞いていただけて、本当に感謝である。皆さん、それぞれご家庭の事情もおありかと思うのだが、何とか都合をつけて来ていただいたことにも感謝。小学校の説明会ととなりの中学校の説明会が同じ日になってしまい、ご両親で分担されて参加いただいた方もおられた。このように、お家の方々が我が子のために一生懸命取り組まれていることを、当然のことと受け止めてはいけないと思っている。それよりも、このように熱心に協力いただいていることに感謝し、そして、それに学校側はしっかり応えていかなければならないのだと思う。改めて思うことは、本校のある地域、そして家庭が今回のように学校に対して、本当に協力的だからこそ、この地域の子どもたちは、とても素直に、明るく、子どもらしく、伸び伸びと育っているのだということである。

つなぐ

今、3年生以上の子どもたちは、休み時間や放課後に鼓笛の練習に取り組んでいます。これは、来年の新しい鼓笛隊としての練習です。そして、この練習には、6年生が大事な役目を果たしています。それは、「つなぐ」という役目です。自分たちが、先輩達から教えて頂いた鼓笛隊としての技を、下級生達に伝えるわけです。そこには、楽器の演奏やバトンの扱い方などの技術的なこともありますが、それだけではありません。練習に取り組む姿勢、始めや終わりのあいさつ、そして、鼓笛隊としての心構えなども伝えていきます。下級生達は、6年生からそういうことを教わりながら、しっかり受け継いでいきます。なぜなら、適当に受け継いでしまったら、それまでの形(そして、そこに込められた思い)が、違う形で伝わっていってしまうからです。運動会で保護者や地域の皆さんが、子どもたちの鼓笛隊の発表を見て、(懐かしいなあ)と感じるのは、そこに、大切なものを形を変えずに、きちんと伝わってきていることを感じるからだと思います。この大切なものが形を変えずに、きちんと伝わることを「伝統」と呼ぶのだと思います。