丸森日誌

つなぐ

今、3年生以上の子どもたちは、休み時間や放課後に鼓笛の練習に取り組んでいます。これは、来年の新しい鼓笛隊としての練習です。そして、この練習には、6年生が大事な役目を果たしています。それは、「つなぐ」という役目です。自分たちが、先輩達から教えて頂いた鼓笛隊としての技を、下級生達に伝えるわけです。そこには、楽器の演奏やバトンの扱い方などの技術的なこともありますが、それだけではありません。練習に取り組む姿勢、始めや終わりのあいさつ、そして、鼓笛隊としての心構えなども伝えていきます。下級生達は、6年生からそういうことを教わりながら、しっかり受け継いでいきます。なぜなら、適当に受け継いでしまったら、それまでの形(そして、そこに込められた思い)が、違う形で伝わっていってしまうからです。運動会で保護者や地域の皆さんが、子どもたちの鼓笛隊の発表を見て、(懐かしいなあ)と感じるのは、そこに、大切なものを形を変えずに、きちんと伝わってきていることを感じるからだと思います。この大切なものが形を変えずに、きちんと伝わることを「伝統」と呼ぶのだと思います。