学校は幸せになるための場所
ここでは冬休み前集会での校長の話を紹介します。学校だよりにも掲載しましたので、ご家庭でも話題にしていただけたら幸いです。
皆さんにとって学校はどんな場所ですか。
私は、「学校は幸せになるための場所」だと思っています。この「幸せになるための場所」には、2つの意味がこめられています。1つは「今日、行って楽しいと思える場所」であるということ。そしてもう1つは「卒業後充実した人生を過ごせるように力をつける場所」であるということです。つまり、在学している現在も卒業後の未来も、人は幸せであるべきであり、その実現のために学校は存在していると思っています。
現実的な話をすると、そもそも勉強や運動が好きではなく、授業や部活動、宿題やテストがつらくて楽しくない、幸せではないという人もいるかもしれません。しかし、それは卒業後充実した人生を過ごせるような力をつけるために必要なことです。卒業後の幸せのために、今頑張るべきことです。
では、今日ここで何を皆さんに一番伝えたいかというと、その幸せになるための学校で、人の幸せを奪ったり、邪魔したりする行為はあってはいけない、絶対だめであるということです。
その中でも絶対あってはいけないのは、いじめです。いじめがだめな行為であることは全員がわかっていると思います。いじめは、それを受けた被害者はもちろん、加害者もその関係者も周りの人たちも誰も幸せになりません。誰も幸せにしないいじめは絶対にだめです。
さらに、気になっているのは、皆さんにとっての楽しさです。TV番組の中で、人が痛がったり、嫌がったり、または失敗するのを見て、笑って楽しんでいるシーンを見かけます。視聴者である私たちもそれをみて楽しむこともあります。しかし、それはあくまでも番組の中で、プロの人たちがつくった場面でのことです。現実とは違います。皆さんの学校生活を振り返ってみた時に、そんな場面はありませんか。それが誰かの幸せを奪ったり、邪魔したりしていませんか。
全力で何かに打ち込む、誠実に物事に取り組む、勉強や運動で誰かと競い合う、今までできなかったことができるようになる、そんな中にも楽しさはあります。楽しさのレベルをあげていきましょう。そのためにも「相手意識」を大切にして、自分自身の言動を相手の人がどう感じるかを意識して生活していきましょう。
全員で幸せになるための学校をつくっていきましょう。