丸森日誌

夢を語る場所

巷を賑わせている事件の少年は、小学校の卒業文集の自己紹介に「将来のゆめはない」ように書いていたそうである。その後、中学へ進学するも、同じ学級の仲間からも、存在感が感じられないような人だったようである。これらのニュースを見て、かわいそうになった。なぜなら、学校という場所は「夢を語る場所」でなければならないはずだからだ。確かに、現実は厳しい。けれでも、自分の将来に夢を描き、希望を持って生きていくことの大切さを学ぶところが学校なのだ。そして、そこにはその夢を語らう仲間がいる。学校という集団生活の中で、共に助け合い、支え合うから、自分は多くの人に助けられていることを知り、そして、自分も誰かの役に立っているという喜びを味わう。そういう自己有用感を味わわせるところが学校なのだ。決して、共に学ぶ仲間の存在を軽視してはならないのだ。授業中、隣で具合が悪そうにしている友達を見つけ、そのことをそっと先生に教えに来てくれる子どもがいる。そんな友達思いの優しい仲間に囲まれて、素直に育つ子どもたちの姿にほっとする。