丸森日誌
感じる心
花を見て、美しいと感じる。星空を眺めて、きれいと感じる。この場合、花や星空に「美しい」「きれい」な要因があるのではない。同じ花を見ても、同じ星空を眺めても、美しい、きれいと感じない人もいるからだ。つまり、私たちが「美しい」「きれい」と感じるのは、その人の心が、「感じる心」なのである。この「感じる心」、これを言い換えるならば、「やさしさ」である。「感じる心」は「やさしさ」。では、やさしさとは、何か。やさしさとは、相手の人生に自分との出会いを置かせていただくこと。そして、自分の人生に、その人との出会いを受け止めさせていただくこと。出会いを置かせていただき、受け止めさせていただく。それが「やさしさ」。人生は、一回こっきり。二度とない。その一度きりの人生において、主役は自分。自分以外の人は全て脇役。しかし、その脇役の方々が登場してくれるから、自分の人生は豊かなものになる。だから、例え、どんな人であろうとも、その人との出会いは、自分の人生において、全てかけがえのないものである。だから、感謝なのだ。よくぞ、私の人生に登場してくれました。ありがとう。そういう感謝の気持ちをもって、その人との出会いを受け止めさせていただく。そして、私という脇役を、その人が主人公の人生にも置かせていただく。それが、やさしさであり、感じる心なのである。(この話は、手話パフォーマーである丸山浩路さんの講演会で伺ったお話である。)
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