丸森日誌

「はい」に込める思い(その3)

そして、この卒業式で卒業生の「はい」の返事を、一番に楽しみにしているのは、間違いなく親である。6年前、1年生として入学した時にも「はい」と返事をした。あの「はい」の返事で始まった小学校生活が、6年経ち、卒業する時の「はい」の返事で終わるのである。親はその二つの「はい」の違いに、我が子の成長を感じるのである。だからこそ、卒業生はこの「はい」に、「聞いてください、僕はこんな『はい』を言えるまでに大きくなりましたよ。」「私の『はい』はどうですか、立派でしょう。今まで本当にありがとうございました」という思いをしっかり込めて、親に最後の「はい」を届けなければならない。たかが「はい」の返事ではあるが、卒業式の呼名で返す「はい」の返事には、このようなたくさんの思いを込めて行わなければならないのである。