丸森日誌
巧遅と拙速
巧遅(こうち)とは、うまく上手にできても時間がかかって遅いこと。拙速(せっそく)とは、その逆で多少つたなくて上手ではないけれど速くできること。何か取り組んでいると、この巧遅と拙速が問題になる。いろいろな場面もあり、取り組んでいる内容によって一概に言えないのかもしれない。しかし、ことわざでは「巧遅は拙速に如かず(しかず)」。つまり、拙速の方がよいということになる。考えてみると、何か取り組む時には、大概期限が決められていることが多いように思う。だから、いつまでにこれこれを仕上げるようなことになる。その場合、最優先されるのは、何はともあれ決められた期限までに必ず間に合わせる(仕上げる)ことである。出来不出来はある意味その次だ。子どもたちの中にはじっくり時間をかけて取り組みたいというタイプの子どもはいる。こだわりをもって自分らしさを追究することはとても大切なことである。しかし、一方で与えられた時間を意識し、ゴールまでの見通しをもって取り組み、ある程度形にして間に合うことも大事なことである。また、速ければなんでもいい訳でもない。そういう意味でも、子どもたちには、いろいろな経験を通して、生きていく術を身につけさせたいと思う。
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