丸森日誌

思いやりとは?

先日、東京都立青山特別支援学校の川上氏の話を聞く機会があった。講演の冒頭で川上氏が聞いてきたのが、タイトルにある「思いやりとは?」の質問だった。みなさんは、どうお考えになるだろうか。相手の立場に立つ、相手の気持ちを考える、困っていることを助けてあげる・・・いろいろと思いつく。氏のこたえは、「思いやりとは、相手の〇〇に気づくこと」。さあ、〇〇に当てはまる言葉はなんだろうか。それは、「価値」。「思いやりとは、相手の価値に気づくこと」。なるほど、と思った。価値とは、そのものが持っている値打ち、大切さ。だから、思いやりとは、相手がどのように大切かに気づくことである。この世の中で、価値のない人はいない。だれもが、生まれてきた価値、生きている価値があり、その人ならではのよさがある。まずは、そのことに気づくことから始まる。とっても深い話だった。まとめの話が、「特別支援教育ってどんな教育?」について。それに対して氏は、特別支援教育は、「できない子」「ダメな子」の教育ではないという。子どもを輝かせるための制度の一つである。だから、特別支援教育は、『うまくいかない』ことがある子どもの、『価値』を高める教育であると述べていた。すごく考えさせられる話だった。