丸森日誌

マラソン考

田村富士ロードレース大会に参加した子どもたちは、みな完走することができた。2kmとはいえ、多少アップダウンのあるコースだったようで、走るのがあまり得意ではない子どもたちにとっては、かなりきついレースだったと思う。それでも、途中、苦しくなったり、足が痛くなったりしながらも、最後まで走りきったことは、本当にすばらしい。この「最後まで走りきる」ことこそが、マラソン(長距離)の大事な目的である。我が福島県には、これまで数々のマラソンの名ランナーが存在するが、私と同郷の会津出身のマラソンランナーに、佐藤敦之選手がいる。彼は全盛期に、北京オリンピックのマラソン選手に選ばれ、出場している。しかし、大会間際に体調を崩し、力を発揮することができなかった。レースが始まるや、徐々に後退していった。普通の選手は、体調が悪く、さらに、順位を落としていったら、途中で棄権することが多い。しかし、佐藤選手は、途中で棄権することなく、最後まで走りきり、参加選手76人中、最下位の76位でゴールしたのだった。私は彼の姿こそ、マラソンをする者のあるべき姿だと思った。たとえ最下位になろうとも、あきらめることなく、必死にゴールを目指す。11月12日、本校ではマラソン大会が予定されている。ここで目指すことは、全員の完走である。