丸森日誌

日本人の真心 その2

同じく日本人の真心をテーマに取り上げた映画が、「海難1890」である。この中で紹介されている「エルトゥールル号遭難事件」は、6年生の社会科の教科書にも取り上げられている。実はかつて6年生の社会の授業をした時に、そのエルトゥールル号遭難事件と、それから100年近く経ったあとのイラン・イラク戦争でのトルコ救援機による日本人救出のことを取り上げたことがあった。だから、今回、その二つの出来事が映画になったことを知り、とてもうれしかった。映画はまさに、前述した「施して報いを願わず 受けて恩を忘れず」であった。自分たちの貧しい暮らしを犠牲にしてまで、異国の遭難者達を救出し、介抱した和歌山県の漁村民たち。そして、そのように自国の先祖達が助けてもらったことを、ずっと忘れずに語り伝え、そして、100年後、今度はその恩を返すのは自分たちの番だと、自分たちにも危険が迫っている状況で、日本人達を救ってくれたトルコの人たち。人間って、なんてすてきなんだと改めて感じることができた。この出来事や杉原千畝のような人物がいたことを、多くの日本人が知り、そして、自分たちが日本人として、人間として誇りを持って生きていくことをできるといいなあと思う。