瀬川っ子 頑張っています!

花丸 よい問題だと思いませんか?

 今日、6年生の理科の授業をしていたときです。
 「 菜の花や 月は東に 日は西に 」 これは、国語の教科書にも出てくる与謝蕪村の有名な俳句です。この俳句について、次の様な問題が理科の教科書に載っていました。

第1問 この俳句の季節はいつですか。
  ・・・・・当然、「菜の花」なので答えは「春」となります。まあ、これは、たいしたことありませ
ん。

第2問 この俳句を詠んだ時刻はいつ頃ですか。
第3問 この時の月の形はどんな形ですか。
 第2、3問になると、「う~ん」と考えますが、ここで生きてくるのが、あの体験です。
 
 ↓ これです。(9月13日掲載の写真です。)
  
 手前からのライトの光を太陽の光とします。子供は地球の役目、サッカーボールが月の役目です。太陽、月、地球の順に一直線に並ぶと、地球からは、太陽の光が当たらない月の影の部分しか見えませんから「新月」となります。俳句では「月は東に、日は西に」と読まれていますので、太陽、地球、月の順に一直線に並んでいると考えられます。そうすると、月の形は、満月ということになります。これで第3問終了。地球は、太陽に向かって左回りに一日一回転することで、昼と夜ができます。左周りに回転して太陽が見え始める所を朝6時、太陽が真正面に来たところを正午、太陽が見えなくなるところを午後6時、太陽が真後ろになった所を午前0時とすると、満月が見えるはじめる時刻(月がのぼる時刻)、太陽が見えなくなる時刻(日が沈む時刻)は、実験してみるとだいたい午後6時頃となります。子供たちもそんな風に予想しました。これで、第2問も終了です。
 
 それにしても、たった17文字の中に、季節はもとより月の形や時刻まで詠み込む与謝蕪村、さすがとしか言いようがありません。そして、この問題を考えた人もすばらしいと感じました。(言葉足らずで、うまく説明できずにすみません。)