瀬川っ子 頑張っています!

花丸 自然の中で学ぼう!!

 8月10日(水)、曇り。午前10時の気温は28度。太陽の日差しが雲で遮られているせいか、比較的過ごしやすい日になりました。今日も体育館からは音楽が聞こえて来ます。合奏部よく頑張っています。お盆前の練習は今日が最後。明日から少しだけお休みになります。
 現在、夏休み前までの瀬川小学校の教育実践をまとめていますが、文章にまとめてみると、改めてやって来たことの意味や大切さが分かります。
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 瀬川農園での「野菜栽培」を行うことで、子ども達は多くの教材に接することができた。4年生が、農園できゅうりの観察をしている時、教師と子ども達の間には、次のような会話があった。「きゅうりの花には、男の子と女の子があるんだ。どれが男の子で、どれが女の子かわかるかい?」「・・・・?」「なっているきゅうりの先をよく見ると、しぼんだ花がついているだろう。女の子の花は、花の下の部分が膨らんできゅうりになるんだ。じゃあ。女の子の花、男の子の花を見つけてごらん。」この活動は、近くに植えらえたメロンやスイカの花にまで発展していった。また、観察している時に子ども達は、ミツバチが盛んに花にとまって蜜を吸ったり花粉を取ったりしている様子を何度も目撃している。これらのことは、5年生の理科で学習する内容だが、その時には、きっと実感を持った理解ができるものと思われる。 畑には、「なぜ」がたくさんある。「種を植えたとき、苗を植えた時にはなぜ、水をたくさんやらなければならないのだろう。」「畑をどうして黒いビニールで囲むのだろう。」こうした「なぜ」は、5年生の「発芽」の学習や6年生の「動物や植物と水とのかかわり」の学習につながっていく。また、実際に栽培したからこそ分かることもたくさんある。「ジャガイモの実」の存在。あまり意識されない存在だが、花が咲くのだから実ができるのはごく自然なこと。しかし、あまり意識されないのはなぜだろう、なぞは深まる。それから、ジャガイモの葉を食べつくすテントウムシの幼虫の存在、収穫間近のスイカを食べたハクビシンの存在、身の回りには様々な植物があり、動物がいてそれが互いに関わり合って生きている事。これは、6年生の理科の「生き物のくらしと環境」の学習につながっていく
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 こんな事を考え書いている時に、PTAの研究大会で斉藤先生の講演を聴く機会に恵まれました。先生のお話は、身近な昆虫や鳥などの生態や植物の話しが中心でしたが、私達に伝えたかった事はきっと最後に話された事だったと思います。以下、先生のお話を記載します。
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 (前略)・・・以上、自然界の生き物の生き残り作戦を紹介してきましたが、今の子供達の環境は、自然界から離れて人工的な環境での生活が多くなってきています。今、問題となっている歩きスマホやスマホを離すことができない若者が多くなってきています。今後、極論すると幼少時にキーの感覚だけで育って良いのかと疑問をもっています。もっと木の皮や水の流れ、複雑な花びら、石ころなど自然のものに触れ感覚を研いでほしいと思います。同様に他の感覚も研いでほしいです。ボランティア活動をしていて感じるのは、例えば自然観察会での出来事ですが、滑って転ぶと起き上がれない、人の手を借りないと起きられない子がいたり、草むらの状態が分からないのに校庭を走るように走り出し石につまずき転んだりする子など、周辺の状況が分からない、考えつかない子が増えているように感じます。自分の子が、たくましく、したたかに生きていける子(大人)になるために、是非、山や海、川などに出かけ、少しずつ自然の営み、生き物のつながり、そして、自然の中では、わがままが通らないことなどを親として教えていっていただきたいと思います。
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 夏休みは、まだまだあります。自然の中で五感を働かせ、いっぱい学んで行こう。 それが、心も体も頭も大きく成長させることになると思います