夢・愛・自立~Dreams come true!~

カテゴリ:保健、食育

思春期保健教室(2年生)を実施しました。


 今年度も吉岡利恵先生(助産師、郡山市在住)を講師にお招きしました。(保健体育1時間)
吉岡先生は、女性の妊娠、出産という命のはぐくみと誕生の場面に長年立ち会われてきました。
 その一方で、特に十代の子ども達が抱える性に関する様々な問題と現実にも向き合っていらっしゃいます。
授業のテーマは「異性への理解を深めよう」です。


水野谷先生から、「あなたは異性の友達が欲しいと思いますか」等、
授業に先立って実施したアンケートの結果を共有しました。
生徒達は照れながらも関心を持って聞いています。


男女別にグループワーク「この場面でB君の気持ちは?」「B君が家に1人だと知ったA子さんの行動、どうするかな」
場面設定を通して、意見を発表しあいました。
吉岡先生の話から、男子と女子では意識や感じ方、性衝動の度合いが異なること、それは男性ホルモンの量の違いによるものであり、女性にも男性ホルモンの分泌があることなどを学びました。




あなたは『やらない』は赤、『やるかもしれない』は黄色、『親しければ軽いのりでやる』は緑のシールを貼ってみよう」
「次は、同じ項目について、自分がされる側としても考えてみよう」…デートDVについて、全員で考える場面です。
全ての項目がデートDVにあたる項目です。



自分が相手に対して「軽いのりでやる」ことも、逆の立場で”される側”になった場合は「いやだ」と感じたり、
自分は「やらない」けれど”される側”になるのは「いいと思う」と答える生徒もいたりします。

 思春期にある2年生はまさに、自立能力(自分の命を守る)と生殖能力(次世代の命を守る)を身に付ける時期であるとともに、自分以外の人に感心が高まる時期です。
 異性との関係や性的接触に関心が高まり、様々な悩みや葛藤をかかえがちです。
よりよい異性との関係を築くために、信頼できる大人に相談すること、暴力(デートDV)ではない方法での解決方法を探ることが大切であることを学びました。

         

3年生の歯科保健教室を開催しました


 前回に続いて、歯科衛生士の竹内先生を講師にお招きし、すすめました。
3年生は義務教育で最後の歯科保健教室です。テーマは「生涯を通した歯・口の健康づくりに必要な生活習慣について理解を深めよう」です。

 授業前に、「歯・口の状態」「口腔衛生週間」「食生活」「食環境」の4つの生活習慣についてチェックし、結果をレーダーチャートにして振り返りをしました。

  
歯周病が全身の健康に及ぼす悪影響について理解を深めました。

                                「歯ブラシは基本的にえんぴつ持ちで動かしましょう」 

 
個別に口の中を見ていただきながら歯ブラシの当て方などを教えていただきました。

  
よく飲む清涼飲料水はこの中にあるかな?酸性度に注意して!

 これから部活動引退後の3年生達は、受験勉強が本格化するにつれて生活時間が遅くなりがちです。
同時に、口の中の手入れがおろそかになりがちになるものです。
 正しい知識を持ち、自分の口の健康を維持することが、将来の健康被害のリスクを下げることにつながります。
義務教育最後の歯科保健教室でした。ぜひ、それぞれが感じたことを、毎日の歯磨きや生活習慣に取り入れ、実践して欲しいものです。

1,2年生の歯科教室がありました

 
講師に歯科衛生士・竹内由美先生をお迎えし、開催しました。(学級活動1時間)

 1年生は「歯周病とその予防について理解を深めよう」、2年生は「歯・口の健康課題とその予防法について知ろう」のめあてのもと、歯肉炎などの歯周病はどのような状態を指すのか、予防のために必要な行動はどうすべきか等、様々な角度からご指導いただきました。

 また、洗口液と液体歯磨き(デンタルリンス)の違いと使用方法や、舌ブラシの目的と使用方法など、口の健康を守る様々な道具についても教えていただき、大変興味深い内容でした。

<1年生の授業の様子>

歯肉炎とは?                     歯ブラシの選び方のポイントは?        フロスはこうして使用します


歯ブラシの当て方、動かし方は3つ「やさしく」「こきざみに」「ていねいに」   糖分を含む飲み物、酸性の飲み物はなるべく控えて

<2年生の様子>

      2年生は歯垢の染め出しも行いました。このときばかりは鏡とにらめっこで歯ブラシを動かしています

 竹内先生のお話から、だ液をたくさん出して口の中をきれいに保つために、よくかんで食べることが大切、とのことでした。一口30回、慣れるまで大変かもしれませんが、「右で10回、左で10回、両側を使って10回」夕食の時にまず一回やってみること、それを毎日続けることが大切とのことでした。

 むし歯も歯肉炎も、食生活や衛生習慣、ストレスの軽重など生活習慣から起こる生活習慣病です。
帰り際に竹内先生が「今日、授業で知ったこと、やってみたことをひとつでもいいから続けてみてほしい」とおっしゃっていました。
 なるほど、そうすれば”よい生活習慣”として身けることができますね。

3年生で薬物乱用防止教室を開催しました

 毎年、この時期に保健体育で実施しています。今年度も本校の学校薬剤師で佐藤善嗣先生(常葉町・タカギ薬局勤務)を講師にお招きして開催しました。
1月30日(月)の4校時に実施しました。

   
 佐藤先生は、実際に薬物乱用により服役している受刑者がいる刑務所を訪問されたり、毎年県内の中高生とともに、薬物乱用防止の啓発活動を行ったりと幅広く活動されています。
 そのため、言葉に実感がこもっており、薬物の害と心身・社会に及ぼす影響について生徒達は真剣に聞き入っていました。

 今回、以下の内容でご講義いただきました。
 1 身の回りにある薬物とは何か
   …タバコ、アルコール飲料、危険ドラッグ・危険ハーブ、大麻、覚醒剤 その他
 2 薬物の害と心身・社会に及ぼす影響
   …精神依存、身体依存、急性中毒、慢性中毒、様々な喪失(家族、健康、友達、自由、遊び、成長、未来)
 3 薬物から身を守る
   …薬物に手を出さないための7カ条

 薬物乱用をするきっかけは、人間関係の悩みであったり現実逃避、精神不安や社会への不満、興味本位など、「心が弱っている状況や、目の前の問題から逃げたい」ことが大きいのだそうです。生きていれば誰もが感じる気持ちですね。
 先生のお話から「自分にも薬物乱用の危険性があるかも」と考えること、そうならないためにどうすることがよい改善方法なのかを考えること(「7カ条」)が大切、と改めて感じることができました。

<生徒の感想・一部抜粋)>
・私たちの身近にあるタバコやお酒も薬物であって、ノンアルコールと書いてあっても未成年では飲んではいけないということが分かりました。そして危険ドラッグを売る人の誘惑の言葉に負けないようにしたいです。(1組女子)
・私は家族や先生に相談することは必要なことだと感じました。なぜならひとりで抱えているといつか爆発してしまい、どんな行動をするか予測できないからです。これから気をつけて生活したいです。(2組男子)


  また、佐藤先生は、2020年東京オリンピックに向けてスポーツファーマシスト(福島県では26人だけ)としても活動されているとのことでした。
 東京オリンピックでは日本人からドーピング違反を絶対に出さない、という目標を力強く語っておられたのが印象的で、”アンチドーピング”の視点でもオリンピック準備が進んでいることを身近に感じた時間でもありました。


※公認スポーツファーマシストとは
 最新のドーピング防止規則に関する正確な情報・知識を持ち、 競技者を含めたスポーツ愛好家などに対し、薬の正しい使い方の指導、薬に関する健康教育などの普及・啓発を行い、 スポーツにおけるドーピングを防止することを主な活動とします。
薬剤師の資格を有し、所定の課程を修めた方が、(公財)日本アンチ・ドーピング機構より認定される資格制度です。(引用:スポーツファーマシストHPより)

インフルエンザの予防について

 今年は、暖かい日が続いているためか、今のところ県内のインフルエンザの流行もそれほどではないように思われます。しかし、寒さはここからが本番です。今後、田村市内の小中学校でも少しずつ感染、発症する児童生徒が増えていくことが予想されます。
これから2ヵ月間は受験シーズン(私立、県立Ⅰ期、県立Ⅱ期)となります。3年生だけではなく全校生徒でインフルエンザ予防に力を入れていかなくてはならないと考えています。

 朝の段階でお子様に発熱が見られる場合は、受診し、登校について医師の判断を仰いだり、登校を見合わせたりしていただければと思います。また、インフルエンザによる出席停止期間については、「発症した後(発症の翌日を1日目として)5日を経過し、かつ、解熱した後2日を経過するまで」となっておりますので、あわせてご協力ください。(発症した日は0日となります)

下記をクリックすると発症日(発熱した日)と解熱日による出席停止期間の例を確認することができます。

インフルエンザ・出席停止期間の例.pdf

3年思春期保健教室を開催しました。

 今回も保健の授業として助産師・松本美津子先生(郡山市在住)をお招きし、開催しました。授業のテーマは「性感染症の予防について知ろう」です。

授業の冒頭に「挨拶ゲーム」です。薬品を使用しているので、みんなゴーグル着用です。
           
ゲームの後、試薬を滴下して自分のコップの水を調べると、
ピンク色に変化した人と透明なままの人に分かれ、その意味が分からず、みんな一時騒然。

 日本は先進国の中で唯一、HIV感染者数・エイズ発症者数が増加している実態があります。また、10代20代の若年層の性感染症はクラミジア感染症が最多です。また、ここ2、3年の傾向として、一時激減していた梅毒が急激に増加していることが専門家の間で危惧されています。

 この挨拶ゲームは性感染症の感染の広がりを疑似体験したものでした。この後、松本先生から性感染症とは何か、感染経路は、種類は、症状は…など詳しく説明がありました。

 また、グループで「性感染症に罹らないためにはどうすればよいか」話し合い、考えを出し合いました。生徒達からは「定期的に病院で検査する」「相手のいやがることはしない」などが多く出されていたようでした。
 松本先生からは、冒頭の「挨拶ゲーム」から、「誰とも水を交換しなければ罹らないね(=性行為はしない)」もしも将来、性行為をすることになったら、「決まったパートナーと」「必ずコンドームを使って」「お互いに検査して」行動することが大切とのアドバイスがありました。


 男子は精通があれば、女子は初経があれば性行為によって妊娠する可能性があります。同時に性感染症に感染するリスクも生じます。感染に気づかずにいると将来、男性も女性も不妊症になったり、生まれた子どもに感染させる危険性も生じます。

 今の行動が自分の未来につながっていること、本当に相手のことを思っているならば「愛している」の言葉だけで安易に行動してはいけないこと、生徒達は真剣に松本先生の言葉に耳を傾けていました。

 また、デートDV(親密な関係の人への暴力)被害にも触れました。束縛は愛情ではない、ひとりで悩まずに必ず誰かに相談することが大切であることを強調されていました。

 授業後に「いやなことはいやだとはっきり言葉で言う」「いやだと言われたときは無理強いしない」との感想も多く書かれていました。
 4月からは南中を離れる3年生、今日の授業で学んだことを心の片隅において、それぞれの夢に向かって進んで欲しいものです。

1年生の食に関する授業


 5校時に田村市学校給食センター・主任栄養技師、大山信代先生をお招きして実施しました。テーマは「朝食の役割と生活リズム」です。



 はじめに、大山先生から「なぜ授業で朝食のことを学習するのでしょう?」という質問が生徒達に投げかけられて授業がスタートしました。

 本校の1年生は、先日の「生活リズム調査」から最終日の朝食摂取率が100%で、全員が欠食することなく食べて登校していました。(第1回時も100%でした)

 しかし、大山先生からのお話で「朝食を食べない割合は、中学・高校と進むにつれて増加し、年代別では20代で朝食を食べない割合が最も多くなる傾向がある(図1)」ことや、「朝食を食べる習慣がない人ほど、脳出血・脳梗塞などのリスクが高い(図2)」ことを知りました。また、大学合格率や、年収と朝食摂取率の研究データもあり、生徒達も少し驚いた様子でした。
(図1)                                (図2)
 


 

  

 その上で、改めて朝食が自分にとってどのような役割を果たしているのか、考えるよい機会とすることができました。さあ、あとは実践あるのみ!!
 …ですが、家庭の状況によっては「食べることはできても、主菜や副菜などの栄養バランスまでは急には難しい」場合もあると思います。
 
     「受験で勝ち抜きたい人の勝負メシ」                ”みそだま” ”マグごはん” 

 大山先生からは、みそ汁の良さ(大豆のたんぱく質、具材の栄養、水分補給、体も心も温まる)を紹介され、子ども達は熱心に耳と目を傾けていました。 授業後、朝食としてのみそ汁のよさ、すばらしさについて知り、「ぜひ取り入れたい」との感想が多く書かれていました。

 子ども達にとってよいことは、働く現役世代・祖父母世代にとってもよいことが多いものです。朝の忙しい時間ですが、お子様が朝食を必ず摂って登校すること、そこに温かいみそ汁(スープ)があること、できれば家族の誰かと食べること…について引き続きご配慮いただければと思います。

第2回朝食を見直そう週間運動、実施中


 6月の第1回に続き、福島県教育委員会の主催実施しています。
朝食を食べて登校すること、朝食の内容についても保護者のみなさまのご協力をよろしくおねがいいたします。下記をクリックすると、実施についての趣旨・方法等についてお知らせした保護者宛文書を見ることができます。

  28第2回朝食について見直そう週間運動・通知.pdf

 期間中、全校生が各自で朝の時間に「生活リズムチェック」で就寝・起床時間や夕食、朝食の摂取状況について、毎日振り返り、記録しています。よりよい生活リズムと朝食の重要性について考える機会にしたいと考えています。
 とくに今回は「朝食にみそ汁を食べる(飲む)」ことについても調査していきます。

 これまでの本校の朝食摂取率・その他の結果(県平均との比較など)については、下記をクリックするとご覧いただくことができます。

 南中・朝食摂取率の推移.pdf

2年生・食に関する指導がありました。

 各学年ごとに年に1時間、栄養教諭または栄養士による食育の授業をおこなっています。今回の2年生は、3校時に学級活動として実施しました。講師は給食センター栄養教諭、志賀敦子、テーマは「運動と食事」です。

                    
 9月末の新人戦を控え、自分が高めたい運動能力ごとにどんな食べ物を意識して食べればよいか等、具体的に教えていただき、2年生にとってまさにタイムリーな内容でした。
 はじめにワークシートで”食事のアスリート度チェック”を各自で行いました。               
 朝食や1回の主食量、肉や魚、野菜や果物、乳製品等の摂取状況により点数が加算されたり減ったりします。合計得点により「スポーツ選手にふさわしい食事です」「あと1歩」「フツーの中学生レベル(その食事で大丈夫?)」のどれに自分が当てはまるか確認しました。
 またクイズを通して、高めたい運動能力ごとに必要な栄養素と、それらを含んでいる食品を学びました。

  

 また、スポーツ貧血への注意と予防、試合前日・当日・試合後の効果的な食事や適切な水分摂取方法などについても具体的に知ることができました。
 2年生のみなさん、ぜひ今日の学習で学んだことを毎日の食生活で意識して、新人戦で自分たちの目標を達成してくださいね。

3年生の歯科教室を開催しました。

1,2年生(5月に実施)の歯科教室と同様に、講師に歯科衛生士・大木真由美先生をお迎えし、保健体育の授業として学級毎に実施しました。 「生涯を通じた歯・口の健康づくりに必要な生活習慣を考えよう」という、長いテーマの授業です。
  

 

 歯周病は生活習慣病であることを踏まえ、生徒たちは予め「セルフチェック」で自分の生活習慣(食環境、歯・口の状態、口腔衛生習慣や生活習慣、食生活・食機能の4つの視点でチェック)を振り返り、結果をレーダーチャートにまとめていました。大きな円に近い形であるほど、望ましい生活習慣が実践できていることになります。
                
 なかなか”円”になることは難しく、生徒によっては小さな星形のようになってしまっていました。

 小中校の時期に最も多い(罹患率が高い)病気は「むし歯」ですが、思春期以降は歯周病(歯肉炎・歯周炎)に罹る生徒が増加してきます。
 15~19才の子どもの約7割で歯周病の所見(歯肉からの出血、歯石、4mm以上の歯周ポケット形成等)があるとの調査結果があります。
 放置すれば将来的に、強い口臭や歯の脱落(永久歯の喪失)が起こり、食事による栄養摂取や外見・人間関係上の問題をひきおこすことにもつながります。  ※ちなみに40代以降の「歯周病所見あり」は8割を超えています。

  
 とくに歯周病は口の中の健康問題だけでは治まらず、肥満や糖尿病のリスク、女子では将来早産や低体重児の出産のリスクまでも高めることがわかっています。生徒達は大木先生の話に真剣に耳を傾けていました。

 ならばやはり「食事、運動、睡眠・休養を意識した生活リズムをつくる」こと、「歯周病の主な原因となる歯垢をできるだけ除去できる上手な歯みがきの方法を身につけること」さらに「歯科医による定期的なチェックを受ける」等が大切ということになります。
          

 3年生は夏休み前に、全員が保健室で歯垢を染め出して自分の口の中の汚れ具合を確かめています。「あ~また歯垢が残ってる」「前よりきれいに歯垢を落とせていた」等々、様々な反応でした。
 3年生にとって歯科教室は、今回が義務教育の中で最後となります。むし歯予防とともに歯周病予防への意識を高めて、生活の中で実践して欲しいものです。

 体育の水野谷先生も、定期的に歯科医院で専門的なクリーニングを受けているそうです。スポーツの世界では、よいパフォーマンスにつなげるために歯・口の健康を保つことは当然のことになっていますからね。
さすがです。